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音のない世界・実在しない存在

JUGEMテーマ:写真

 

写真を撮っていたらきっと誰でも一度は思うんじゃなかろうか。

 

「音も撮れたらいいのにな。」

 

でもそれなら別の媒体で、ということになるんだろうけど。

分かっていてもやっぱりちょっと思ってしまう。

 

この場所の蝉時雨はまさに降り注ぐようで、それはこの写真を見ただけでは決して伝わらないと思いながら、それでも伝える手段があるとするならそれはタイトルでしかないだろうと。

 

この写真は、私が好きな風景でもなんでもなく、写真表現というものを考えたときにタイトルの持つ意味を自分に問うたもの。

 

なのでタイトルは『蝉時雨』。

 

 

 

下の写真も然り。

 

自分の好きな風景でもなんでもない。

知らない人が見たらただ扉、玄関が写っているだけ。

 

私しか知らない情報として、ここにはかつて犬小屋があってゴールデンレトリバーがいた。

ここを通るときに私は「もうあの子は逝ってしまったんだな」と少し切ない気持になる。

 

ただの扉の写真が、見る人に意味を持つようになるにはタイトルで補うしかない。

ということを考えながら撮った。

 

なのでタイトルは『あの子がいない』。

 

 

 

何も深く考えずに美しい廃墟に心を惹かれて撮ったりすることもこの上ない喜びなんだけど、こういったことを考えて撮ることもとんでもなく楽しくて幸せな時間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| maki | 12:06 | comments(0) | - |